2007年10月12日

情報リテラシーを学ぼう:ボクシング篇

 皆さんは昨日(11日)、TBSで放送されたHERO'S…じゃなくて、ボクシングは見られましたか?

 WBC世界フライ級タイトルマッチ内藤大助対亀田大毅戦」はゴールデンタイムに中継され、平均視聴率が関西地区で32.3%、関東地区では28%、瞬間最高視聴率は関西で40.9%にも登った、所謂、“注目”された一戦でした。
 ですので、この記事に目を通される多くの方も視聴した、或いは、結果を知っている方がいらっしゃるのでは、と思われます。

 個人的に格闘技に目がない質なので、注目されていようがいまいが、深夜のボクシング放送も見るタイプなので、試合内容についてどうこう言及するのは避けておきます。

 今回、気になったのは、やはり“中継”、特に「実況」が聞くに堪えない有様でした。
:ラジオの方ではまともな実況であった、との事

 確か、今回のタイトルマッチは『公平性』を重視し、これを徹底する、と記憶しています。日本ボクシングコミッション[JBC]が陣頭指揮を行い、ジャッジは公正の様でしたが…

 ある記事に対するコメントの中に、中継を見ながら妻が実況を鵜呑みにして内藤選手を批判、と云う内容を目にし、熟、メディアの恐ろしさを痛感しました。

 今回は、昨日のTBSのボクシング中継から情報リテラシーの大切さ、をお知らせしたい、と思います。


 情報リテラシー[Information Literacy]は、情報を読み取り活用する為の知識と総合的な分析力です。
 情報の収集から分析、判断、評価、影響、発信する為の能力を云い、主体的に自己目的に活用する技能、です。
 大別しますと、“メディア・リテラシー”と“コンピュータ・リテラシー”に区分されますが、昨日のボクシングの試合の様にテレビから得た情報に関しては、前者が適用されます。

 メディア・リテラシーは、主体的な情報の活用に必要な能力を指し、謂わば、判断基準となる基本的な選択能力を表しています。
 極端な話をすれば、真偽の程を見極める能力、とも云えますが、実際には「自身の判断能力の手助け」と考えておけば、それ程難しくはないと思います。

 幾つかの選択肢の中から何かをチョイスする。ナレッジワーカーでもない限り、この判断を直感的・感覚的に行っても何等問題はありませんが、リスクを軽減する上でも何かしらの判断材料を得ておけば、それだけ選択した事柄に対し、後悔しない、訳です。
 その一つとして、メディア・リテラシーが挙げられます。


 昨日のタイトルマッチ「内藤大助対亀田大毅戦」をTBSで視聴し、その実況アナウンスを聞きながら試合を見た時、皆さんはどう思いましたか?
 率直に云って“亀田大毅選手寄り”と感じませんでしたか?

 こう感じた方は、結構、「冷静」です。勿論、内藤選手のファンの方、及びアンチファンの方は、贔屓、と感じたのではないでしょうか?
 メディア・リテラシーの観点からすれば、恐らく、亀田選手寄りの実況、と感じた方は、識別能力が高め、即ち、メディア・リテラシーが備わっている、と思われます。

 これは何も競技についての知識、つまり、ボクシングそのものに対する造詣の深さからではなく、目の前で起こっている事象と実況内容との差異、且つ、経験則的な認識力から、そう判断されます。

 ボクシングは興行ありきなのだから、一般的な知名度、極端な云い方をすれば“儲かる”亀田選手に肩入れするのは当然。
 そう考える方もいらっしゃるでしょうし、亀田選手のファンの方はこう感じると思います。
 事実、ファイトマネーは挑戦者の方が遙かに高額、演出し易く、海外と比較すれば日本のスポーツ報道はそれ程悪い方ではありません。
 しかし、此処にこそ「メディア・リテラシー」の必要性が問われるのです。

 スポーツであればこそ、どちらか一方に肩入れして応援してもおかしくありませんし、感情移入した方が楽しいのも事実です。一喜一憂し、心から応援して楽しめれば、こんな素敵な事はありません。

 ですが、例えば、これが政治や投資、健康等、実際に自身の生活に纏わる場合、どうでしょうか?

 某局の健康情報番組の捏造問題は記憶に新しいかと思いますが、これに憤りを感じた方々は少なくない筈です。
 何が問題か、勿論、捏造にこそありますが、もし、メディア・リテラシーを少しでも意識しておけば、被害は最小限に喰い止める事が出来る筈です。
 そもそも、健康情報に加熱気味であったマス・メディアからの情報発信に対し、メディア・リテラシーが働いていれば、番組放送翌日から紹介された食品がコンビニ、スーパーから消える、等の奇妙な現象にはならない筈です。
 当時、普段から納豆を好んで食していた私は、何処に行っても納豆が手に入らない状態に辟易した記憶があります。

 より重要なのは、詐欺事件等の犯罪に巻き込まれる危険性が挙げられます。

 かつて、モデル・オーディションを偽った詐欺がありましたが、この詐欺グループは、著名なモード系ファッション誌複数に大々的な広告を打って、モデル志望者を募っていました。
 ここ迄来ますと巧妙過ぎて、なかなか個人のリテラシー能力だけでは判断がつき難いものですが、情報を活用する上での判断力を養っておけば、少なからず、自己防衛、に役立ちます。

 僅かでも普段からリテラシーを意識しておけば、牛や海老、或いは、訳の分からない発行通貨等への詐欺まがいの情報から自己の財産を守る事が叶います。
 勿論、リスクを覚悟の上でしたら個人の問題なので、これもリテラシーの範疇に入るのですが。
 社会心理学を学んでおけば、更に役立つのですが、少し複雑になりますので、今回は置いておきます。


 取り敢えず、メディア・リテラシーを意識しておけば、自己を守る事に繋がります。同様に、これを学んでおけば、自己の利益に繋がる可能性もあります。

 リテラシーを学術的に学ぶには時間が掛かる為、ちょっとしてコツを。

 判断に足るか否か迷った時、必ず複数の情報発信源を参照・比較してみて下さい。
 出来れば、複数のメディアに目を向け、一呼吸おいてシミュレートしてみて下さい。一晩寝ると、大分、クリアな判断が出来る様になります。
 発信された情報に意図的・指向性があるか否かを紐解く様、心掛けてみて下さい。
 リテラシーを身に着けると、自ずと論理的な考え方に達します。この論理性が、謂わば、判断の助け、になります。


 リテラシーについて簡単に触れましたが、元に戻って昨日のTBSの実況ですが、この明らかな偏重がお分かりになりますでしょうか?

 ちなみに、TKOを推奨するかの様な実況やパンチを出さずに小首を傾げる挑戦者、セコンドの反則指示の音声入り、1R内に減点3点、ボクシングでエクスプロイダーか無双でも放つかの様な姿を見た世界戦、初めてです。

 ボクシングそのもの内容についての感想は…今回は記載しません。
 只、今迄見た試合の中では前代未聞、ある意味、度肝を抜かれました。


 ちなみに私は内藤選手を応援していました。
 と云う事は、この記事にも偏りがあるんですね、ハイ。
 つまり、この記事を鵜呑みにしないで下さい。


 じゃあの。


posted by EINS at 19:10 | Comment(0) | TrackBack(1) | その他 | この記事をはてなブックマークに登録 | この記事をYahoo!ブックマークに登録 | この記事をBuzzurlに登録 | この記事をニフティクリップに登録 | この記事をlivedoorクリップに登録 | この記事をdel.icio.usに登録 | トピックイットに投稿する
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック


Excerpt: メディア・リテラシーメディア・リテラシーとは、メディア (媒体)|情報メディアを批判的に読み解いて、必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと。「情報を評価・識別する能力」とも言える。..
Weblog: 心理学ってすごい?
Tracked: 2007-10-22 09:08
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。