2010年05月19日

ソーシャルフィルタリングは知的好奇心と発想力の低下を招く元凶

 ちょっと煽り過ぎですかね、このタイトル?

 始めに断っておきますが、私自身はソーシャル・フィリタリングに関しては好意的ですし、時間がない場合等、寧ろ、効果的だと思っています。
 実際、私のTwitterアカウント「@einsweb」でも4/8迄は、極一般的なソーシャルフィルタリングとしての活用法を実践していましたし、別アカウントでは今でもそのまま利用し続けています。

 今回、この様な内容を書くに至ったのは、以前エントリーした「Twitterの活用法は1つだけではないのですが?」と云う記事に基づく実践としての一環です。

 ソーシャルフィルタリングそのものの考え方は、実に論理的で効果的ではあるのですが、正直な処、万人向きではありません。
 そこで今回は、その理由とメインストリームとして話題に上っているフィルタリングとは別の方法をお伝えさせて頂きます。

正確にはソーシャルフィルタリングを目的とした手法ではありませんが、似た様な効果を獲得する事が出来ます。





 まず始めに、ソーシャルフィルタリングそのものの考え方に異論はありません。
 歪んだ情報や指向性のある情報をクリアにする為にも、予めアイデンティティの近い、若しくは、自分をよく理解した者から直接的、且つ、直感的に拾い上げる方が能率面で向上し、何より情報収集の面において労力が少なくて済みます。
 Twitterは、このソーシャルフィルタリングを実行する上で大変、効果的であり、機能的なフィルタリング効果を齎すツール、と云えます。
 尤も、Twitterは元来、その仕様上、放っておいてもソーシャルフィルタリングがかかっているのですが。

 ソーシャルフィルタリングそのものは、これら能率や価値観共有、コミュニケーション等に集約した時、最大限の効果を発揮しますが、兎に角、万人向けではありません。
 より正確には、万人が直ぐに実行可能な手法ではあるものの、齎される利益が小さ過ぎる(殆どない)と云う点です。
 一般に、Twitterにおける基礎知識が乏しい場合、放っておいてもソーシャルフィルタリングになります。

 例えば、堀江貴文氏の著書「稼げる 超ソーシャルフィルタリング」にあるTwitter活用法。
 大雑把な説明になってしまいますが、信頼出来るユーザーのみをフォローしておき、時折、有用なツイートをするユーザーはフォローせずにリスト化して閲覧する、と云う手法です。
 本書を肯定も否定もしませんし、掲載されているTwitter活用法もアリだと思います。

正確な情報に関しましては、本書をご覧下さい。

 但し、この手法では、Twitterの有しているツールとしての潜在的なポテンシャルの極々一部しか使う事が出来ず、殆どのユーザーにとっては益をもたらさず、それ処か面白味に欠けるので、すぐにデッドアカウント入りでしょう。
 所謂、非ツイッターユーザーの云う処、ツイッターのドコが面白いの?と云う偏見が、そのまま合致してしまいます。

 堀江氏の活用法は、徹底的に能率面を考慮した使い方ですから、堀江氏自身には最適化されています。
 既にセルフブランディングが十二分に構築され、各種業界とのコネクションが構築済みであり、メディア露出やプライベートも含め、多忙を窮めている方であれば充分です。
 付け加えるのであれば、既に多くの情報や知識を有し、持論を展開するに盤石な知識と経験、意志力を有しているのであれば、何等問題ありません。

 しかし、マーケティングやセルフプロデュースに活用したい方やこれから上を目指す人、若い世代、特にデジタルネイティブによる使い方としては、残念ながらお手本にはなりません。
 そもそも、少数フォローとリストアップと云う使い方、Twitterを始めて1週間とせずに理解、実行でき、その運用法を続ける限りにおいては、1ヶ月後も、半年後も、1年後も、ほぼ全くアカウントは成長しません。
 即ち、Twitterでアカウントを取得した直後に、そのアカウントは完成を見てしまいますから、言い換えれば終わりです。後は無闇にTLを覗き込み、時折、ツイートする、と云った感じになってしまい、間もなく、飽きてしまいます。
 つまり、Twitterに費やした、その僅かな時間さえもが全て無駄、となる可能性が高い訳です。

 下記に、一般的に取り上げられているソーシャルフィルタリングによる弊害を列挙しておきます。

ここで云うソーシャルフィルタリング活用例の前提は、ユーザー自身が選別した少数ユーザーをフォローした活用法を指します。

◎Twitterでのソーシャルフィルタリングの弊害と効果

○フォローの選定基準が他メディアに依存:
 リアルでの友人・知人を除き、Web上でフォロー相手を探そうとした場合、一般ユーザーの情報を知る術がない(困難な)為、各種他メディアにおいて著名なユーザーに注目が集まり、結果的に選択肢が少ない。
 フィルタリングを自己で設定するとしているにも関わらず、既に別メディアのフィルタリングの網を抜けて来た者を再選定すだけの為、本末転倒。ミーハー化。

○構築済みのコネクションのWeb化に過ぎない:
 TLを汚さない様にする為に極力フォロー数を抑えると、リアルで構築した人脈をフォローするだけで終わってしまう。
 つまり、メールアドレス帳の凝縮版に過ぎず、ビジネスアカウントとしては内向きな一部交流の深いユーザーとのコミュニケーションツールのみとなってしまう。Twitterのチャット化。

○フォロワーの伸び悩み:
 ネームバリューのない一般ユーザーの場合、少数フォローは明らかにフォロワー伸び悩みの弊害となる。著名人でもない限り、一般ユーザーをフォローしに来るのは、リフォロー目的である。
 Webの特性上、他ユーザーのリアクションが薄い(少ない)とサービスそのものから興味が離れてしまう。
 フォローしているユーザーとのリプライばかりであれば、メールで充分と云う解釈になり、リアルタイム性を保持したければメッセンジャーやSkypeで代用が利き、Twitterを使う意味合いがない。他ツールの代替化。

○情報の一様化:
 価値観の近しい同クラスタを少数フォローして得られるTLは、常に少量の一定化した情報しか流れない。
 どれ程、高尚な情報であろうと、優れた知識であろうと、ほぼ同じ嗜好性の情報源では判断力の低下は免れない。偏った嗜好により情報の一極集中化が可能ではあるが、同様に死角は広がる。着想の栄養失調化。

○同調反復によるパーソナリティの複製化:
 小数フォローと云う環境下から特定ユーザーとのコミュニケーション数が増え、指向性のある情報、即ち、何等かの意見に対して同調傾向が増える。
 元来、近しい価値観を有している為、意識の模倣から複製化が起こりえる。啓蒙化。

○元来、情報収集目的ではない:
 恐らく、多くのユーザは、Twitterをコミュニケーションツールの一環、若しくは、セルフプロデュースやマーケティング目的として活用しており、ソーシャルフィルタリングに興味を抱いていない。
 意識の多くはフォローよりもフォロワーに向いており、TLを流れるツイートよりも自身のつぶやきに集中する傾向が高い。従って、ソーシャルフィルタリングによる恩恵そのものが低い。その良い例として、国内で一番多くフォローされているのは「ガチャピン」である。

○デジタルネイティブ世代にとっては日常:
 若い世代にとって、自身の欲する情報は検索エンジンや他ツールで自在に取得する事が出来る。
 従って、殊更、Twitterをソーシャルフィルタリングとして活用する程のものではなく、寧ろ、時間共有と自己主張の場を一括で操作出来るTwitterそのものの操作性と機能、そして、コミュニケーションに興味を抱き、煩わしいアクションを伴う他のソーシャルメディアより手軽、且つ、自然に活用している。

○そもそもソーシャルフィルタリングツール:
 Twitterはその仕様上、そもそもソーシャルフィルタリングがかかる仕組みとなっている。
 特別、何等かの目的や意志を以て利用でもしない限り、自ずとフィルタリング効果がかかり、小規模コミュニティが乱立する傾向が高い。


 概ね、上記の様な観点から、選定した少数フォローによるソーシャルフィルタリングが万人向けではない事が想定されます。
 凡そ、セレブかデジタルハック好きのビジネスマンでもない限り、マス・メディアが畏れるソーシャルフィルタリングと云うものは、ほぼ無意味な自己満足ツール、と云えます。

 では、万人向け、正しくは、多くのユーザーが実践可能な手法をお伝えします。
 勿論、この手法だけではありませんから、他の方法を探したり、或いは、自分なりにカスタマイズしてみて下さい。

◎コミュニケーション先行型フォロワー増殖式ソーシャルフィルタリング法

1,プロフィールにキーワードを明記:
 プロフィールに趣味や興味対象、職業、目的等を明記しておく。

2,同クラスタ(似た様な趣味)のユーザーを大量フォロー:
 TLを舞い踊る大量のツイートに煩わしさを感じない、似た様な趣味を持つユーザーを、まず始めに大量にフォローします。
 フォロー開始前、フォロー対象となるクラスタと関連性のあるつぶやきを20ツイート程度しておく。

3,一週間程度、関連ツイートをメイン:
 大量フォローした同クラスタと関連性の深いツイートをメインにつぶやき、1週間程度、普通にアカウントを利用。
 かなりの高確率でフォロー返しが期待出来ます。

4,アンフォロー後に無差別フォロー:
 同クラスタからリフォローのなかったユーザーをアンフォローします。
 その後、無差別フォローをします。無差別とは云っても何かしらの共通項があった方が良いかも知れません。スパム扱いされない様、注意が必要です。
 大量のツイートがTLを流れますが、同クラスタのツイートに挟まれて無関係なツイートがちらほら見られる様になる筈です。
 基本的に好みの情報の方が多く流れている筈ですから、無関係な情報にストレスを感じる事は少ないと思います。

5,リスト作成し、振り分ける:
 リフォローを得られなかったユーザーをアンフォロー後、リストを作成します。
 この時、作成するリストは、プロフに記載した趣味や興味対象等を示すキーワードとは別の指標で形成します。
 その判断は全て、TLを流れるツイートと過去のコミュニケーションの関連性から導き出します。
 趣味の合う同クラスタを趣味名でリスト作りするのは無意味ですから、それとは関係なく、自身との関係性やツイートの指向性等からリスト作成、振り分け作業を行います。
 リストはフォローしているユーザーのみです。フォローしていないユーザーをリストに加えると管理に手間取ります。

6,少し間を空けて1〜5を繰り返します:
 間を空けてから1〜5を再度、行います。
 間を空ける理由は、自分のTLの流れを見てリスト分けを明確にする理由に加え、この期間にアンフォローされるユーザーを見極める為、また、リツイートしてくれるユーザーを発見する為です。


 上記の様な簡単な手順を繰り返すだけで、貴方のアカウントは大分、成長する筈です。
 ビジネスアカウント保持者の場合、2や3が欠落しているのではないでしょうか?
 趣味の場合、4が欠落していると思われます。

 紹介した手法は、情報の好き嫌いを出来るだけなくし、しかし、快適にTwitterを楽しみながら、目的を実行し、且つ、アカウントを育てる為、一般ユーザーでも実行可能なスタイルです。

 この手法では異なる2つのフィルタリング効果をもたらし、しかし、情報の偏りを抑える効果があります。
 1つは、メインTLのツイート群ですが、基本的には好きな情報が散りばめられている筈です。その中に、極めて異彩を放つツイートがあった場合、それはちょっとした興味対象に該当する事になります。この手法は、少数フォロー実行者には、到底分からないものだと思います。
 2つ目は、リストです。最初にプロフで設定した趣味や興味対象ではなく、ツイートの指向性からリスト分けをしますから、そのリストを流れるツイート群は適切に処理されています。所謂、ソーシャルフィルタリングの部分に該当します。

 メインTLの流速にどれくらい迄対応出来るか、ユーザー各人によって異なりますから、各々フォロー数上限をどの程度とするかは、ご自身で設定してみて下さい。

 少数フォローによるソーシャルフィルタリング実行者や小さなコミュニティ実践者の方は、TLに流れる全てのツイートを拾いたい、と漏らしていますが、これを考慮するとフォロー数は50以下、1アカウント当たり平均10tweet/1日に限られてしまいます(これでもキツい筈です)。
 例えば、50人フォローし、1人1日5回ツイートし、1ツイート70文字とした場合、自分のツイート以外に貴方が読む1日のTLの総文字数は17,500文字です。
 TL全てに目を通して、尚且つ、リアクション迄行い、自身もツイートをする、と云う行為が、如何に非効率的であるか、と云う事実を覚えておいても良いでしょう。

 Twitterの良さは、リアルタイム性にあります。
 従って、今と云う一瞬のTLを見て得る情報と、そこから得る感受性を大事にすれば、自ずとTwitterのポテンシャルを引き出す事が可能になります。
 TLで全てのツイートを見ると云う行為は、Wikipediaで過去の編集履歴を全て見るのと同じくらい非建設的です。
 当然、全てを見たい、と云う欲求のある方は、自身の使い方で良い訳ですが、この場合、Twitterの一面しか使いこなしていない事も理解しておくと良いかも知れません。

 尚、大量フォローして活用する場合でも、リストTLをメイン代わりに見ているとソーシャルフィルタリングにはなりますが、より柔軟な使い方、及び、更に上級者向けの効果的な利用法に気付かなくなってしまいますから、気を付けてみて下さい。


 と云う訳で、アリーヴェデルチ♪


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posted by EINS at 16:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | WEB活用術 | この記事をはてなブックマークに登録 | この記事をYahoo!ブックマークに登録 | この記事をBuzzurlに登録 | この記事をニフティクリップに登録 | この記事をlivedoorクリップに登録 | この記事をdel.icio.usに登録 | トピックイットに投稿する
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